全体を貫くレトロ感が素晴らしい。宇宙基地のような空間で過ごした時間は楽しかったです!
こんにちは、ニューヨークナビです。
2019年5月15日、JFK国際空港にTWAホテルがオープンしました。オープン前から元TWAターミナルということで話題になっていたんです。空港のホテルと言うと何も期待しない人がほとんどだと思いますが、レトロな雰囲気で館内の飲食店にもこだわったこちらはホテルそのものが楽しめる場所と聞き、ナビも興味深々。さらにTWAのロゴが入ったグッズも欲しいしと早速、泊まってきました。それではTWAホテルの様子をお届けします。
歴史
今ではTWAを知らない人も多いかと思います。まずはTWAの説明をしましょう。TWAはTrans World Airlinesの略で、1930年から2001年まで存在していたアメリカの航空会社です。今回ホテルになった建物はJFK国際空港に1962年にTWAターミナルとしてオープン。建築デザインはセントルイスにあるゲートウェイアーチもデザインしたフィンランド人のエーロ・サーリネン。羽のような外観、搭乗ゲートとロビーエリアを結ぶチューブ(トンネル)、赤い絨毯とその当時では斬新なデザインで話題の的だったそうです。ターミナルは2001年にクローズされ、2005年にランドマークに認定されました。2015年にホテルとして再利用されることが決定。2019年5月にTWAホテルとしてオープンしました。
ホテルまでの行き方
ターミナル5までの動く歩道
JFK国際空港敷地内にある唯一のホテルでもあるんです。ターミナル5・ジェットブルーターミナルに隣接しています。エアトレインで行く場合はターミナル5で下り、そのままジェットブルーターミナルへ歩きます。所々にTWAホテルと案内があります。ターミナルに着いたら到着ロビーまで下り、案内に従って歩き、端にあるTWAホテル行きのエレベーターに乗ります。エレベーターを出たら目の前にあるトンネルを歩くとその先にホテルがあります。
このトンネルを出たらホテルです
トンネルは白い壁に赤い絨毯で吸い込まれそうな不思議な雰囲気。ちなみにこのトンネルはレオナルドディカプリオ主演の『Catch me if you can』のロケで使われたそうです。
トンネルを抜けるとホテルのロビーに出ます。突然の開放的な空間に赤いソファーのバー、沢山の人の中にTWAのレトロな制服を着た人がいて、ナビはすっかり「うわぁ~」とテンション上がってしまいました。
セルフチェックインシステムです
チェックインカウンター
フロントデスクは元TWA航空のチェックインカウンターです。カウンターの後ろに荷物用ベルトコンベアーもあり、フロントデスクと呼ぶよりもチェックインカウンターと呼びたくなります。
基本的にセルフチェックインです。名前入力、予約内容を確認、クレジットカードを読み込ませ、カードキーをセットしたら終了です。振り返ってみれば簡単なことでしたが、舞い上がっていたナビはカードキーセットに失敗。でも、Pick Up Keyでリクエストし直して問題解決です。なお、チェックイン時にクレジットカードにデポジット150ドル分の請求がありますが、利用しなければ返金されます。
セルフチェックイン機
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部屋番号を控えるのを忘れないように
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部屋へ向かいます
客室のある建物はチェックインカウンターのある建物を中央に左右に一つずつ。なお、客室用の建物は新しく建てられ、Hughes WingとSaarinen Wingと名前がついています。カウンター付近にある地図を見ながら移動です。
ナビの部屋は864号室。Hughes Wingです。
部屋に到着!
ナビはExecutive Suite two double beds runway viewに宿泊。
値段の差は簡単に説明すると眺めの差です。3タイプの眺めがあり、料金が高い順から
〇滑走路の見えるRunwayView
〇TWAホテル中央部を眺めるHistoric TWA view
〇眺めの指定のない部屋
(ホテルのサイトではStandard King、Deluxe King 等。こちらでも外は見えます。)ホテルの人によると館内施設目当てなら一番安い部屋でも良いかもしれないけど、部屋にいる時間も楽しみたいならRunway Viewが一番とのことです。
なお、日中の乗継時間に利用出来るデイ・ユース(日帰りプラン)もあります。
予約はホテルの公式サイトからします。
ホテルの部屋に入る瞬間はいつもワクワクしますね。今回、予約したExecutive Suiteはスイートと名前がつくものの、ベッドルームとリビングがあるタイプではないんです。なぜスイートと名前がついているのか不思議です。部屋は普通の広さでスーツケースを広げたらいっぱいになりそうです。
シンプルだけど、レトロ調とだけあり細部にこだわっています。机の上にはなつかしのダイヤル式黒電話、古いLIFE、そして、TWAホテルオリジナルの鉛筆。
さらにお菓子が入った箱がド~ンと置いてあり、無料?と一瞬喜んだものの有料でした。また、お酒がたっぷり準備されたミニバーももちろん有料です。料金表はどこにも見当たらず、尋ねたところウエブサイトで確認してほしいとのことでした。
セキュリティ・ボックス
コートやジャケットをかけるスペースはありますが、クローゼットはありません。空港内のホテルだからほとんどの人は1泊で、クローゼットは不要かもしれませんね。部屋にはセキュリティ・ボックスもあります。ここにもTWAのロゴ!
ちなみにスリッパ、コーヒーメーカーはありません。
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バスルームハリウッド調とホテルのサイトでは紹介されているバスルーム。鏡の周りにライトがぎっしり、楽屋にある鏡みたいだからハリウッド調なんでしょうか?
バスタブはなくシャワーのみで造りは普通ですが、TWAロゴグッズのオンパレード。おぉ、グラスにもロゴ、えぇ~石鹸にもロゴ、バスローブにもロゴ!極めつけはシャンプー、コンディショナー、絆創膏等が入った小さな白いロゴ入りポーチ。このポーチセットは売店でも買えます。備品ではヘアドライヤーもあります。
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部屋からは行き交う飛行機がバッチリ窓は天井から床まであって大きい!部屋に到着するまで、どの程度滑走路が見えるか不安だったんですが、滑走路はちゃんと見えます。駐機中の飛行機、離着陸する飛行機、移動中の飛行機の様子が見えて楽しい!晴れて良かったぁ~と思いながら、「あ~、エアフランスが飛んでいく。エミレーツ航空到着したのね~。あれは小さいから近距離だな。」などとしばし、外の様子を眺めていました。次はどの航空会社が飛び立つのかなぁと考えながら見ていると飽きません。
音は離着陸する時に少し聞こえるくらいで全く気になりません。なお、外から室内の様子も丸見えです。ブラインドは自動で上げ下げ可能です。
館内散歩へ
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徹底したレトロぶりお部屋チェックが終わったら、館内散歩へ繰り出します。エレベーターに乗って下りるときはロビーのある階は1階ではなく4階なので注意が必要です。ロビーでは沢山の人がスマホ片手に写真を撮っていました。オリジナルの建物を活かしているうえに1960年代の制服を着た人達が歩いていてテレビで見た古いスタートレックの世界を思い出します。館内のBGMも60年代のものです。
階段で上った中2階にはTWAの歴代のフライトアテンダントの制服展示があります。ラルフ・ローレンがデザインしていた時代もあるとは、ちょっとした発見でした。さらにTWA航空のポスターや1960年代風の売店があったりと館内はレトロのテーマパークのようです。
制服の展示
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ロビーにある売店
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なつかしのポスター
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整備士さんの制服を着たドアマン
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曲線が多い造り一通り館内を歩いた後にまだ外からじっくり眺めていないことに気づいたナビ。外へ行って真正面からパッチリ。曲線の多い建物自体が写真スポットなんですよね。そして、館内に戻ってからは中の構造を中心にアングルを変えて撮影。
夕ご飯タイム!
The Sunken Lounge
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夕食はThe Sunken Loungeで館内の食事系スポットは2つあります。
〇セレブシェフのジャン・ジョルズ系列のパリス・カフェ
〇フードコートのディパーチャーホールそしてバーも2つ
〇The Sunken Lounge
〇コニーナビが泊まった時はパリス・カフェは満席、フードコートは閉店中。ロビーにあるThe Sunken Loungeに空席があったので、ここで夕食にしました。赤いソファーに、かつては出発案内をしていたパタパタ式掲示板があり、ロビーの中心的存在です。窓は天井から壁まで、中庭のコニーと呼ばれる飛行機が良く見えます。バーですがおつまみ系とサンドイッチ、サラダ等の軽食があります。ナビはあえて食事中心にして、お酒はコニーに行きたかったので控えめにしておきました。
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引退した飛行機を使ったバー、コニーへ夕食後はすぐにコニーへ。コニーは1950年代に実際に運航していた飛行機を再利用した飲み物中心のカクテルラウンジです。もちろん動きません。タラップを上がって機内へ。復元されたコックピットを覗いて、飛行機の座席そのものの席でお酒を一杯。ナビも含め、全員がコニーで楽しい時間を過ごしているようでした。
コニーは宿泊しても、しなくてもぜひ体験してほしいですね。
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夜も雰囲気あるな~
お酒を飲んだあとにロビーへ戻ると暗さが増し、ますます宇宙基地の内部みたいになっていました。
ロビーにあるインテリジェンシア・コーヒーで夜食にコーヒーとドーナツを買って部屋へ戻ります。ちなみにインテリジェンシア・コーヒーで販売されているペーストリーはスーパー・ムーン・ベイクハウスのものです。人気店の味が味わえるのは嬉しいですね。
部屋からの夜の景色は滑走路はライトがついているものの全体的に暗いので、離着陸している航空会社判別は難しいです。
深夜は中国や韓国へ行くフライトが出発するので、ソウル行きかな~と想像しながら眠りにつきました。滑走路を横に寝ることはなかなか出来ない体験です。
朝食がピンチ!
パリス・カフェ
朝食はバッフェはありません。館内のいずれかの施設で取ります。ナビはパリス・カフェと決めてましたが、予約が取れなかったのでウォーク・インしました。
が、レストランの都合により予約以外は今日は受付けませんとのこと。通常はウォーク・インでも大丈夫だそう。「まさかの朝食なし?!」と不安がよぎります。パリス・カフェ以外の選択肢は限られ、インテリジェンシアでコーヒーとペーストリーに決定。The Sunken Loungeがまだ営業前で座れたのでそこで朝食です。たまたま不都合なことが重なってしまい、食事の選択肢が少なかったのが残念です。なお、インテリジェンシア・コーヒーは朝4時30分からオープンしています。
チェック・アウトもセルフです
チェック・アウトは11時です。チェックアウトも基本的にセルフ式です。名前と部屋番号を入力すると料金詳細が表示されるので問題がなければそれで終了。カードキーはそのまま持ち帰ってOKです。
チェックアウト後も荷物を預かるサービスがあります。
ルーフトップも忘れずにチェック!
実はナビ宿泊時はルーフトップはまだオープンしていなかったのですが、写真撮影だけならOKだったので覗いてみました。
ルーフトップは9階相当でプールと展望エリアです。ここからも滑走路が良く見えます。プールサイドにはバーもあるようです。プールサイドで寝ころびながら飛行機を見る!これぞ空港にあるホテルの醍醐味ですね。
その他の施設
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TWAショップTWAのロゴ入りホテルオリジナルグッズが買えるショップです。傘、Tシャツ、スニーカー、トートバッグ等豊富です。スニーカーは館内で働く人達も着用していて、カッコイイなとナビも気になっていたんですよね。レトロファン、航空会社関連グッズが好きな人にはたまらない品揃えです。
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ジムホテル内にあるジムとしては世界最大規模だそう。地下にあり、殺風景ですが確かに器具類は充実していました。24時間オープンです。
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ディパーチャーホール・フードコートナビが訪問した時は閉まっていましたが、ニューヨークの屋台の味チキン・ウィズ・ライスやエンパナーダ屋さんが入るフードコートです。
いかがでしたか?
まだ新しいのでシステム不具合、レストランで食事が取れないなど不都合はありましたが、宇宙基地のような空間と空港ならではの景色も堪能して、館内で過ごした時間は楽しかったです。泊まって良かったと思いました。飲食店利用だけでももちろんOKなので、乗継時間に覗くだけでも行ってみてほしいですね。
以上、ニューヨークナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2019-05-26