初めてのグラマシーの歩き方!

歴史に彩られた建築物が19世紀を今に伝える貴重なエリア。見逃してしまいがちな奥深いニューヨークを体感。

こんにちは、ニューヨークナビです。閑静な高級住宅地として紹介されることの多いグラマシー。ショップ、レストランがないせいか素通りすることが多いのではないでしょうか?実際はエネルギッシュな街ニューヨークと全く違う表情が楽しめるおすすめ散策エリア!小さいエリアなので小一時間もあれば十分楽しめます。隣接するにぎやかエリアのギャップに、自分で歩いて洒落た家を発見する興奮が旅人の心をくすぐります。

グラマシーパーク歴史地区とは?

1845年築。グラマシーパーク南とアービングプレイスの角。

1845年築。グラマシーパーク南とアービングプレイスの角。

グラマシーはグラマシーパークを中心にグラマシーパーク歴史地区に指定されています。エリアをおおまかに説明すると南北は18丁目から21丁目の間、東西は3番街とパークアベニューの間になります(本当はもっと複雑ですが・・・)。グラマシーの歴史は1931年まで遡ります。当時、弁護士兼不動産屋さんだったSammuel B.Rugglesがこのエリアを買い取り、公園を共有財産としたコミュニティのような住宅街を開発したのが始まり。公園はグラマシー・パークと名づけられ、当初の目的通り、周辺住民専用の公園として現在に至ります。点在する古い建築物と公園が19世紀当時の開発計画を物語る貴重なエリアとして、1966年に歴史地区に登録されました。
*参考資料 グラマシーパーク周辺地図 by The City of New York 

グラマシーの象徴、グラマシーパーク

公園のすぐ隣のグラマシーパークホテル

公園のすぐ隣のグラマシーパークホテル

21丁目とレキシントン・アベニューのつきあたりにあるグラマシー・パークは、現在ではニューヨーク市唯一の私有公園となっています。周辺住民のみが利用できる、いわば彼らの庭代わりの公園です。公園に入れるのは鍵を持っている周辺住民、またはグラマシーパークの北に位置するグラマシーパークホテルの宿泊者のみ。公園まわりはフェンスでぐるっと囲まれ、がっちりと鍵が入口にかかっています。ただし年に2回、グラマシーデー(例年5月)とクリスマスイブには一般公開されます。
公園入口に掲げられた堂々たる説明書

公園入口に掲げられた堂々たる説明書

公園の外から撮ってます

公園の外から撮ってます

周辺の散策開始!

ナショナルアーツクラブの建物

ナショナルアーツクラブの建物

19世紀様式建築のひそかな宝庫。家の中は見れませんが、外観だけでも見る価値あり。大人の街の雰囲気をかもしだしているのは以前から作家、芸術家、政治家が多く住み年齢層も年収も他のエリアよりも高めだからのようです。

まず公園の周囲をぐるっと1周。公園に面した通りはそれぞれ Gramercy Park West、Gramercy Park East、Gramercy Park North、Gramercy Park South と名づけられています。Gramercy Park Wes t沿いには1850年前後に建築された住宅が5軒並びます。特に真ん中の2軒の玄関ポーチはどっしりとして見ごたえがあります。そのまま南へ歩き、Gramercy Park South 沿いにある The National Arts Club  と The Players Club の建物をチェック。2つともネオゴシック建築で公園周辺を代表する建物です。昔は住宅でしたが、現在は会員制の芸術クラブと社交クラブになっています。
ちょっとした事へのこだわり

ちょっとした事へのこだわり

プレイヤーズクラブ

プレイヤーズクラブ

現存するCOOPで一番古い物の一つ

現存するCOOPで一番古い物の一つ

Gramercy Park East  34番地の建物はマンハッタンで現存する一番古いCOOP (集合住宅の一種)の1つで、1883年築。もちろん今も現役です。物々しい玄関とステンドグラスが歴史を感じます。公園周りの建物はどっしりとしたレリーフで重厚感のある建物が多くあります。その少し先には鎧に赤い絨毯で中世の雰囲気の住宅も。まるでホテルか博物館のようです。こちらは1910年築の建物のため、当初の住宅計画の一部ではありませんが歴史地区の一部となっています。
門番の役割?

門番の役割?

道路沿いはいつもきれいになっています

道路沿いはいつもきれいになっています

その名も『美しい通り』

緑あふれる通りです

緑あふれる通りです

グラマシーで絶対訪れてほしい場所が、19丁目のアービンプレイスと3番街の間。19世紀様式建築でとくに絵になる家がそろっていることで有名なこの通りは The Block Beautiful と呼ばれるほど。確かに公園周辺の建物よりもスッキリした建築に明るい色彩のアクセントが効いていて、歩いているだけでうれしくなります。細部にこだわった玄関周りの飾りつけ、窓辺の花と『魅せてくれます。
このセンスの良さ!

このセンスの良さ!

玄関の飾りに凝った家が多いんです。

玄関の飾りに凝った家が多いんです。

壁の色が1軒1軒微妙に違います

壁の色が1軒1軒微妙に違います

The Block Beautiful から1つ南の、18丁目のアービンプレイスと3番街の間の北側にも19世紀様式の住まいが連なります。この通りは19丁目と違い、落ち着いた色の建物が多く穏やかなイメージです。

アービンプレイス

アービンプレイスは広場ではなく通りの名前なんです!公園から南に走る通りでグラマシー歴史地区で唯一飲食店が並んでいます。ぶらり散策にかかせないのがお茶のひと時。なかでも住所が店名になった 71 Irving Place はご近所御用達で足休めにぴったり。
ツタも風情をだしています

ツタも風情をだしています

隠れ家的雰囲気

隠れ家的雰囲気

甘い物でエネルギー補給

甘い物でエネルギー補給

いかがでしたか?歴史を守ろうとしている人たちの思いがたくさんつまっているグラマシー。ユニオンスクエアや23丁目付近からも徒歩10分以内なので、是非グラマシーまで足をのばしてみてくださいね。以上、ニューヨークナビでした。
関連タグ:散歩風情のある街

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-09-14

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