ニューヨークの新型コロナウィルス:最近の状況と経済再開

外出制限はまだもう少し続きますが、再開へ向けての動きが活発になってきています!

こんにちは、ニューヨークナビです。
皆さんはいかがお過ごしですか?日本各地も続々と非常事態宣言解除がされているようですね。ニューヨーク市はこの記事を執筆時点(5月23日)では、まだ外出制限中です。3ヶ月目に突入です!
ニューヨークは5月になり気候も爽やかで、夜も午後8時頃まで明るく気持ちも明るくなる季節です。ビジネスマンや観光客の方達の姿がないミッドタウンは寂しいですが、状況が改善されているせいかすれ違う人達の表情にゆとりが出てきたような気がします。そして、ソーシャル・ディスタンスも自然とほとんどの人が取っています。また、再開への準備が始まっているのも嬉しいことです。
皆さんも、3月に外出制限が始まって以来、ニューヨークの外出制限の動向が気になっているでしょう。
今回は、再開への動きを含むニューヨークの新型コロナウィルスの近況をご報告します。

外出制限はいつ緩和されるの?

今のところ5月28日まで外出制限が出ています。
ニューヨーク州は再開へ向けて、7つの基準を設定しました。州内を10のエリアに分け、基準を満たしたエリアから規制緩和(=経済再開)されています。
ニューヨーク市は外出制限期限5月15日時点で7つのうち4つしか満たさなかったので5月28日まで外出制限が延長になりました。
また、ニューヨーク市は州の基準に加えて、独自に3つの基準があり、それを満たす必要もあります。ニューヨーク市長は外出制限は6月前半のどこかで緩和できるだろうと話しています。

なお、ニューヨーク州の非常事態宣言は6月13日延長になっています。

〈ニューヨーク州の7つの基準とは?〉

(1)総入院患者数が少なくとも14日間連続減少しているか,1日の新たな入院患者の数が15人以下であること(CDC基準)。
(2)1日の死者数が少なくとも14日間連続減少しているか,1日の死者数が5人以下であること。
(3)新たな入院患者数が10万人当たり2人未満であること。
(病院のキャパシティ)
(4)全ベッドの少なくとも30%が常に利用可能なこと。
(5)ICUベッドの少なくとも30%が常に利用可能なこと。
(検査と追跡)
(6)1か月で人口1000人当たり30人が検査を受けていること。
(7)10万人当たり30名以上の追跡要員を有していること。

〈ニューヨーク市の3つの基準とは?〉

この3つの基準全てクリアした状況が10日から2週間続いた場合、再開へ進めます。
(1)一日あたりの入院者数が200人以下(5月20日時点で76人)
(2)集中治療室(ICU)の入院者数が375人以下(同451人)
(3)ウイルス検査の陽性率が15%以下(同11%)

経済再開は4フェーズに分けて段階的に

5月15日以降、7つの基準を満たした州内の他エリアで段階的に再開が始まりました。リスクが低いビジネスから再開可能となっています。次のフェーズに進むには少なくとも2週間様子をみることになっています。2週間毎に少しずつ行動範囲が広がっていくイメージですね。
各フェーズで営業開始が許可される業界は次の通り。

第1フェーズ: 建設業、小売業のピックアップ(靴屋さん、洋服等)等
小売業は事前にオンラインでオーダーして、店頭でピックアップのみ可能です。

第2フェーズ: 小売業、金融、不動産等
人数制限、マスク着用等は必須ですが、小売業は店内に入ることが出来るようになるはずです。
ただし、モールは引き続き閉鎖、外から入店できるお店に限り営業再開可能。
第3フェーズ: 飲食店のイートイン、ホテル(館内レストラン、バー)等
ホテルは生活必須業界として今も営業は認められていますが、館内のレストランやバーは休業中でルームサービスのみです。この段階で館内レストランやバーの営業が許可されます。
なお、ニューヨーク市内の飲食店はさらに3段階に分かれる可能性があり、完全復活は9月初旬との話もでています。

第4フェーズ: エンターテイメント関係、美術館、映画館等
それでも本格的な再開は9月?

仮に6月第2週目に再開が始まるとしても、第4フェーズスタートは7月後半です。8月は通常でもビジネス閑散期ですから、そのまま休業を続けるお店もあり、本格的な稼働は9月以降だろうと予測されています。
飲食業はイートインが再開されても、ソーシャル・ディスタンスを守るため定員を50%減らす案が出ており、定員100%可能になってから再開したいとの声もあがっています。

ビジネス再開へのガイドライン

ニューヨーク州が再開へのフェーズを発表してから各企業はビジネス再開準備を始めています。業種別にガイドラインも発表されました。共通しているのはソーシャル・ディスタンスの徹底、マスク着用です。ソーシャル・ディスタンスはもちろんオフィス内も必要になり席と席の間が6フィート以上あるか、会議室の利用は定員の50%以下まで、雇用者は従業員にマスクを提供、消毒液の提供、従業員の健康状態チェック等細かく指導があります。

マスクと消毒液は再開に向けての必須アイテムです。
マスクは店頭で見かけることは稀ですが、オンラインの値段は4月に比べると安くなっています。消毒液(ハンドサニタイザー)は大手メーカーのものは医療関係に優先されているようで、店頭には今まで見たこともないメーカーの商品が並んでいます。そして、値段も高騰し2倍から3倍もしています。

新型コロナウイルス関連情報まとめ

ニューヨークと日本をつなぐ直行便の状況

<ANA>6月15日まで週1便、6月16日から6月30日まで週2便
<JAL>6月30日まで運休
<United航空>6月5日から7月4日まで、週3便

上記の他にもアメリカ国内で乗継ぐパターンで日本とニューヨークを結ぶフライトがあります。詳細は各航空会社のウエブサイトでご確認ください。
地下鉄は午前1時から午前5時まで清掃タイム

5月初旬から地下鉄は午前1時から午前5時までを車両と駅の清掃にあて、この時間は運行停止しています。24時間運行が基本だったニューヨークの地下鉄で、夜間運行を停止したのは初めてのことだそうです。
また、試験的に紫外線による殺菌も実施しています。この殺菌は市バスも対象です。
ビーチはお散歩のみOK
メモリアルデー(2020年は5月25日)から海水浴シーズンになるニューヨークですが、今年は市内の海水浴場では海水浴やバーベキュー等はまだ禁止です。お散歩のみ許可されています。

10人以下での集まりが許可されました
3月から禁止されていた複数での集会が5月23日より10人以下ならば可能になりました。もちろん、ソーシャル・ディスタンスを守り、マスクは着用しましょう。

メトロポリタン美術館再開は8月中旬以降

メトロポリタン美術館は8月中旬以降の再開を発表。それまではバーチャルでお楽しみください。
ブロードウェイミュージカルは9月6日まで休演決定

当初は6月7日までだった休演は9月6日まで延長になりました。なお、ディズニーミュージカルの『アナと雪の女王』はそのまま公演打ち切りが決定しました。

スポーツ関連
<MLB>プロ野球は開幕が延期になっています。5月になり、フロリダのトレーニング施設が自主トレのために開放され7月に開幕されるのではと予想されます。もちろん、観客なしです。

<NBA>現在中断になっていますが、練習施設が再オープンし選手達も自主トレーニングを再開しているそうです。7月末の再開を目指しています。観客なしでも決勝戦は開催したいとのことです。

<USオープンテニス>ニューヨークで毎年開催されるグランドスラムの一つ。今年は8月24日から9月13日まで、今のところ計画通りに開催される予定です。
アメリカ側のナイアガラの滝

アメリカ側のナイアガラの滝

カナダとメキシコとの国境閉鎖は6月22日まで延長

カナダとメキシコと地続きでつながっているアメリカ。両国との国境封鎖は6月22日まで延長になりました。必要不可欠な移動のみ許可されています。

入国時の注意点

アメリカ入国の際に、メディカルヒストリーと現在の健康状態を質問され、場合によっては体温チェックをされることもあるようです。


いかがでしたか?
これから数週間の感染状況によりますが、順調に行けば9月にはニューヨークも大部分が再開をしているはずです。皆が安心してお店に行けるように、出勤を再開できるように各企業は色々と模索しています。ナビは外出制限生活にだいぶ慣れましたが、やはり外食したいし、お買い物も行きたいですね。
外出制限が緩和されても新型コロナウイルスと共存は続きます。皆様もこれからもお気をつけてお過ごしください。
以上、ニューヨークナビでした。





上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2020-05-24

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