ニューヨークの新型コロナウィルス:外出制限中のニューヨーク

3月1日に新型コロナウィルス第一感染者が確認されてから、色々なことがあっという間に変わりました。今回は外出制限中のニューヨークについてお話します!

こんにちは、ニューヨークナビです。
今年はニュースで見ない日はないくらい、世界中新型コロナウィルス一色です。アメリカは残念なことに新型コロナウィルスの感染者数も死者数も世界第一位。なかでもニューヨークは感染者数、死亡者数ともに全米トップと酷い状況になってしまいました。前代未聞の外出制限は外食や外で遊ぶことが好きなニューヨーカーにとっては辛いことですが、今は感染拡大防止のためにStay Homeですね。外出制限が始まって1ヶ月経ち、ナビも曜日感覚がなくなりそうでしたが生活リズムが出来てきました。また、感染者のピークも過ぎ、皆の努力の成果が表れ少しほっとしています。
これからも、気を緩めずに引き続き注意しながら過ごしましょう!

ニューヨークの新型コロナウィルス関連情報まとめ

〇始まりは3月1日
マンハッタン初の新型コロナウィルス感染者は3月1日に確認されました。そして数日後にマンハッタンから車で北へ30分の街で集団感染が発生。
それ以降、慌ただしく物事が進み、3月7日にニューヨーク州は非常事態を宣言。第2週目には各企業はテレワークと時差出勤を導入、観光スポットの休業、ブロードウェイミュージカル休演等、状況は日々刻刻と変化しました。そして、ついに3月22日より外出制限となりました。ニューヨーク州知事と市長の毎日行われている会見をナビも見てバタバタしたことを覚えています。

〇外出制限は5月15日まで(延長されるかも)
ニューヨークでは生活必須業界勤務者以外は不要不急な外出は禁止されています。
生活必須業界として営業が許可されているのはスーパー、医療関係、ドラッグストアー、コインランドリー、飲食店(テイクアウト・デリバリーのみ)、公共交通機関、銀行、郵便局、公園、ホームセンター等です。
かと言って、ドラッグストアーや銀行は全ての支店が営業しているわけではなく休業中の支店も多いです。



なお、美容院、ジム、ネイルサロン、デパート等は閉鎖中です。

〇ソーシャル・ディスタンス

ニューヨークではソーシャル・ディスタンスは6フィート(約1.8メートル)以上と定められ、違反者には罰金を課しています。
最近ではナビは6フィートでは不安で5メートルから10メートルは距離をあけています。
〇マスク着用義務付け

4月17日から公共の場でソーシャル・ディスタンスが取れない場合はマスクまたはカバー着用が義務付けられました。贅沢にマスクを2重にしている人、バンダナでカバーしている人、ペーパータオルの手作りマスク等様々です。また、スーパーではゴーグル着用、フェイスシールドをしている人も見かけます。感染防止のためにそこまでしたくなる気持ちがよく分かり、全然違和感ないんですよ。もともとマスク着用の習慣がなかったアメリカ人もこれからはマスクが定着すると言われています。
〇地下鉄利用率は90%減

外出制限が出ると同時に公共交通機関も出来るだけ利用しないように要請が出たため、地下鉄の利用者はかなり減りました。利用者が減ってホームレスが目立ち治安が問題との声も上がっています。4月に入り、運行数が減らされ待ち時間が長くなっています。ナビが3月末に利用した時にはホームレスに注意し、車内では使い捨て手袋をし、顔は触らないようにと緊張しながら乗車したのを覚えています。

〇ニューヨークと日本の直行便はANAの週1便のみ

4月19日よりニューヨークと日本の直行便はANAの週1便のみとなりました。もともと、直行便はANAとJALは毎日2便ずつ、ユナイテッド航空が毎日1便がありましたが3月より減便、運航休止が相次ぎ、とうとう週1まで減りました。現時点ではアメリカから日本へ入国すると検疫・自宅待機14日間の対象になるため、よほどのことがない限りは帰国しませんが寂しい限りです。

〇ホテルも休業中

ホテルは生活必須業界で営業は可能ですが、新型コロナウィルスの影響で宿泊客がほとんどいません。そのため、ヒルトンホテル、ハイアットホテル等自主休業中のホテルがあります。今までにニューヨークはテロやハリケーンなど様々なことがありましたが、ホテルが休業することは初めてかもしれません。また、医療従事者に割引料金で宿泊を提供しているホテルもあります。ホテルの再開は6月初旬以降になりそうです。

〇ブロードウェイミュージカル
6月7日まで全てのブロードウェイミュージカル休演になっています。

〇イベントは6月末まで中止
ストリートフェア、パレード、野外コンサート等のイベントは6月末まで中止です。ただ、一部のイベントは時期をずらして開催される可能性があります。6月の恒例イベントであるマーメイドパレード、ゲイプライドパレードも延期の話が出ています。
野外市営プール閉鎖
野外市営プールも閉鎖され、恐らく海水浴場の開放もしないとのことです。ニューヨーカーの感覚では5月のメモリアルデー(2020年は5月25日)から9月のレイバーデー(2020年は9月7日)が夏となりプールや海水浴に出かけますが、今年は寂しい夏になりそうです。
〇独立記念日の花火大会は開催予定
7月4日のメイシーズ独立記念日花火大会は何らかの形で開催予定です。
アメリカ人にとって花火大会無しの独立記念日なんて考えられません。

外出制限中の生活は?

〇スーパーマーケット事情
トレーダージョーズもホールフーズも入店制限しており、外で並んで待ちます。列が長い時にはアベニュー1ブロック分にもなります。入店制限で店内はお客さんが少なくても、通路ですれ違う時は緊張します。スーパーではレジは店員の感染予防のため透明ビニールやアクリル板で仕切りがされています。
また、3月下旬からスーパーでは特売品をめっきり見なくなりました。

食材は3月中旬にパニック買いがありましたが最近は落ち着ついています。普段より種類が少ないものの野菜も肉・魚も棚が全くガラガラになることはありません。ナビが驚いたのは野菜や果物はこの状況でもまだ裸売りされてることです。パンケーキミックスの売れ行きがいいのはアメリカらしいなと思いました。

食材に比べると日常雑貨の品薄は続いています。例えば、ハンドサニタイザーは2月末以来、時折小さなサイズを見かけるだけで、今でもほとんど購入出来ません。他にはハンドソープ、消毒用アルコール、殺菌シートも品薄です。

外出制限が始まってから、デリバリー要員や棚の補充が追い付かず緊急採用をしているスーパーもありました。
〇飲食店
飲食店はデリバリーまたはテイクアウトのみの営業なら許可されています。沢山の飲食店があるニューヨークでも営業しているお店はわずかです。デリバリーアプリを使わずに街で食事を購入するには営業しているお店を探して歩き回ることになり難しい状況です。また、通常なら現金が使えてもクレジットカードやアップルペイ等のみになっているお店もあります。

〇外出事情
ニューヨークの外出制限は必要最小限にとどめる以外では時間制限や距離制限はありません。外出証明のような書類も不要で散歩、エクササイズ、スーパーへ買い物へ行くことは全く問題なく出来ます。生活必須業界勤務者は通勤時は名刺や勤務先発行の証明書を持ち歩いているようです。

皆さん、外出時はソーシャル・ディスタンスを徹底しています。通りにはほとんど人がいないんですが、時々反対側から人が歩いてくるのが見えると、道を渡ってすれ違うことを避けるようにしています。

ナビはスーパーへの買い物や散歩と週2、3回外出しています。ナビも最初のうちは公園や川沿いのプロムナードに出かけていましたが、意外と混んでいるんですよね。面白味はなくてもストリートのほうが人が少なくて安心なのでひたすらストリートを歩いています。スーパーへ行く際は店内で長居しないように買い物リストを作り、家に着いたら食料品の外側パッケージを拭いています。また、外出から戻ったら、着ていた洋服は玄関に置いてある洗濯籠に入れ、シャワーに直行しています。

〇ゴーストタウンではないです!
ナビにとっても、確かに「こんなに人も車もいないニューヨーク」は初めてです。3月末に夜の街を歩いた時は少し怖いと感じたことはあったものの、昼間は「街が死んでいる」と感じたことはナビはないです。人が生活している感はありますし、どちらかと言うと「ニューヨークは休んでいる」状態です。散歩中にバス停のベンチを使って、おもむろに踏み台昇降運動をする人がいたり、ニューヨークはやはり面白いですよね。

最前線で戦う人達へ感謝の気持ちを込めて

医療従事者だけでなく宅配業者、スーパーで働く人達等も最前線で働く人達なんですよね。
〇街で見かける感謝のメッセージ
タイムズスクエアやバス停の掲示板、個人のお宅等、感謝のメッセージを沢山見かけます。
〇拍手
ニューヨークでも19時にはみんながバルコニーに出て、最前線で働く人へ感謝の拍手を送っています。拍手だけでなく、金具で音をたてたり、車はクラクションを鳴らしと大騒ぎです。短い時間でも皆の気持ちが一つになって感動でした。
〇ライトアップ
エンパイアーステートビルのライトアップは緊急時を表す赤色が続いています。また、ワールドトレードセンター、マディソンスクエアガーデン等も医療従事者へ感謝を込めた青いライトアップがされました。
〇最前線で戦う人達のためのパレード開催予定
外出制限が解禁になったら、お祝いと感謝の気持ちを込めて医療関係者のためのパレードが計画されています。

外出制限はいつ解除になる?

4月第4週目からニュースでは他州の外出制限解除の計画が取り上げられるようになっています。残念ながら、ニューヨークはもうしばらく時間が必要です。ニューヨーク州の感染率だけでなく、隣のニュージャージー州とコネチカット州と連携が必要で、まだ解除できる時期ではなさそうです。もちろん肌感覚で、ニューヨークはまだまだとみんな理解していますし、中途半端に解除しないで欲しいとの希望もあります。なお、解除は段階を経てされますのでナビもあと2ヶ月くらいはこんな調子かねと周りと話をしているところです。

いかがでしたか?
日本も非常事態宣言が出され、皆さんもStay Homeしていると思います。お仕事の関係で今でも出勤している方もいらっしゃるでしょう。早くウィルスの心配のない世界になってほしいですね。こんな状況で旅行に行けないと思うだけで、旅行好きな人は辛くなってしまうと思います。せめてニューヨークナビを見て、次のニューヨーク旅行の計画をしたり、過去の旅行を振り返ったりして、気分を盛り上げてくださいね。皆さん、本当にお気をつけてお過ごしください。
以上、ニューヨークナビでした。


上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2020-04-21

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